| 生体工学:新時代の工学分野 |
本コースでは,生体工学と呼ばれる新しい工学分野の教育を行います.生体工学とは,近年,新しい学問分野として急速に発展し,欧米では既に一分野として確立され,わが国においても近年急速に認知されつつある分野です。従来の生理学,細胞生物学,分子生物学といった医学・生物学的知識に基づき,各種の工学的な知識,アプローチを用いて,社会を変革しうる革新的テクノロジーを生み出そうとする分野です.
生体工学とは,幅広い工学の分野に立脚した,学際的な分野です.必要とされる工学知識は,機械工学,電気工学,化学工学といった基本的工学分野に加え,マイクロシステム,ナノシステム,計測工学,情報工学など,非常に多岐に渡ります.本コースでは,これらの幅広い知識を身につけられるカリキュラムを用意しています. |
|
|
| |
| 医用生体工学:生体工学の医療への応用 |
コンピュータや電子機械技術を外科治療に応用するコンピュータ外科,体内に埋め込み体の具合を監視するバイオチップ,人工心臓や人工膵臓など種々の人工臓器,情報ネットワーク技術・バーチャルリアリティ技術を用いて遠隔地における診断・治療を実現する遠隔医療など,今後の医療を大きく変えていく技術が,現在花開きつつあります.さらに今後,超高齢化社会を迎えますます重要になる福祉機器開発なども今後発展が期待される分野です。これらの研究分野は医用生体工学
(Bio-Medical Engineering)と呼ばれ,生体工学の主要な応用分野の一つとなっています.
本コースでは,医用生体工学に関する教育を行うために,現役の外科医を教育スタッフの一員に加えるなど,医用生体工学を扱う上で必要となる医学的知識についての教育を行える体制を整えています.
|
| |
| 生体を扱うメカトロニクス:Bio-Mechatronics |
|
近年,バイオテクノロジーの盛り上がりに伴い,生体分野へのメカトロニクスの応用が盛んに行われるようになってきました,これらの新しい分野は,バイオメカトロニクス (Bio-Mechatronics) として,今,大きく花開きつつあります.まさに,新しい時代のメカトロニクスといえるでしょう.このために,本コースでは,生体工学関連の講義を多数用意しています. |
| |
| 新時代の工学に向けて |
近年,マスコミ等においては,遺伝子解析などの生体情報学 (Bio-informatics) と呼ばれる研究領域が特に脚光を浴びており,あたかも「バイオテクノロジー=遺伝子解析」のように語られていますが,今後の研究開発課題は遺伝子解析によって得られた成果をどのように現実のシステムに応用していくかにシフトしていきます.遺伝子情報を利用した新たなシステムの開発,例えば,新しい医療診断技術・治療技術の開発といった研究開発分野は,遺伝子情報処理のみではなく,生体工学的な技術,すなわち,前述のナノテクノロジー,情報工学といった広範な工学技術に基づく優れた工学機器があって初めて成り立つ領域です.
生体工学に代表される工学的知識を抜きにして,次代の高度医療や生命科学を語ることは出来ません.今後の医療・生命科学分野の新たな飛躍は,革新的な医療機器・研究機器の開発により,生み出されます.生体工学,そして医用生体工学は,バイオテクノロジーの中核をなす新時代の学問分野といえるでしょう. |