模型ヘリコプタは空を飛ぶか

担当教員:
影山和郎 教授、鵜澤 潔 特任准教授

 模型ヘリコプタの製作を通して、もの作りの楽しさと意味を体験する。模型ヘリコプタの設計を通して、流体力学(飛行の原理)と材料力学の基礎を体験的に学習する。既に成功している例を参考にしてより高い目標(ここでは2倍の寸法)を達成することにより、技術の進歩の意味を理解する。問題点を整理して理解し、実践を通じて解決する。対象はゴム動力で飛行する模型のヘリコプタである。まず、市販の模型ヘリコプタを作り,チューニングしながら飛行特性を理解する。その後、実際にヘリコプタを設計している技術者に、ヘリコプタの飛行原理やその特徴について説明してもらう。次に、市販品の設計図面をベースに、滞空時間最長を設計目標として、より大型の模型ヘリコプタの設計・製作を2~3人が1チームとなって行う。ロータの推力と抵抗の計算、トルクの推定、構造強度計算などを行う。具体的には、垂直飛行テストベンチや曲げ強度・たわみ試験機を利用してロータの揚力やトルク、ゴム動力と必要な強度などを実際に確かめながら、軽量・高強度で高性能の模型ヘリコプタを実現する。ロータの設計と製作には、3次元切削マシンとcadシステムを利用し、先進複合材料を用いた超軽量ロータを目指す。この最大ゴム巻き数で滞空時間のコンテストを実施し、最も滞空時間が長かった作品を表彰する。設計コンセプトや製作上の工夫をグループごとに発表し、設計コンセプトの優劣を競い合う。