影山 和郎 教授

卒業論文テーマ

研究テーマ 炭素繊維イノベーション
研究室の紹介

炭素繊維とプラスチックを複合化したCFRPは、プラスチックの軽さと鋼を越える強さを持ち、航空機や宇宙機器などの先進材料として活躍している。近年では環境調和性や省エネルギの視点から、自動車や民生機器への適用が進められている。そのためには、低コストで環境に優しく、生産性の高い炭素繊維とCFRPの開発が不可欠である。影山研究室では、このような社会的要請に応えるための研究開発を産官学連携で行っている。炭素繊維の原料となる化合物の合成、紡糸から炭化・表面処理という炭素繊維製造プロセス、プラスチックとの複合化から成形・加工、製品設計、信頼性・性能評価、技術戦略ロードマップの策定、マーケット分析、事業化戦略まで、炭素繊維によるイノベーションを実現させるためのほぼ全ての研究開発分野をカバーしている。

最大受入人数 3名
研究室ウェブサイト http://www.gisolab.t.u-tokyo.ac.jp
実施場所 3号館2階206号室(影山研究室)、3階329号室(村山研究室)、3号館地下実験室、3号館1階101号室(社会連携プラザ)・102号室 他
備考

ものづくりデザイン系の卒業論文は村山研究室と共同して実施する。技術経営系の卒業論文は西野研究室と共同して実施する。

卒業論文テーマ
  • 炭素繊維の微視的構造と到達可能強度
  • 炭素繊維と樹脂界面特性がCFRPの力学特性に与える影響
  • 熱可塑性CFRPの長期耐久性など特性評価
  • 炭素繊維技術戦略/市場分析/事業化戦略

など。研究室配属後テーマの詳細を打ち合わせる。

卒業論文の狙い

炭素繊維やCFRPを直接扱う卒業論文では、研究室が保有する最先端の分析・計測機器を駆使し、さらに構造解析プログラムを活用した力学モデリングなどにより、物理現象を把握し、理解し、さらに工業的に利用する方法について研究する。

技術経営的な研究では、市場分析や技術動向調査を踏まえて、事業化戦略や標準化戦略について考察する。

卒業論文の内容/計画
  • 炭素繊維の特徴、微視的構造と特性発現モデル、CFRPの特徴と力学モデルの基礎(複合則や積層板理論、異方性など)について理解する。
  • 炭素繊維の研究では、結晶構造の分析法や力学特性評価法について実習し、さらに処理条件を変えた炭素繊維の構造変化と力学特性変化について調べる。
  • CFRPの研究では、炭素繊維と樹脂を複合化するプロセス、成形・加工するプロセスについて実習し、作製した試験片を用いて材料試験方法を習得し、これらの手法を身につけた上で、疲労強度やクリープ強度など長期耐久性に関する研究を行う。
  • 技術経営の研究では、文献調査により炭素繊維やCFRPの市場や技術動向を調査し、さらに個別のデータ分析やアンケート調査により技術ロードマップを検討する。これらの成果を事業化戦略や標準化戦略などに展開する。
備考
  • 影山研究室の研究開発は明確な知的財産管理規定とオープン/クローズ戦略に基づいて産官学連携のもと実施されている。研究内容によっては守秘義務が課せられることがある。また本人の合意が得られれば知的財産権についての取り決めを事前に取り交わすこともある。
  • 影山研究室の共同研究に参加している企業の研究者のサポートを受けながら一緒に研究することある。
  • 研究内容等問い合わせ先:kageyama@giso.t.u-tokyo.ac.jp

ページトップへ