松島 潤 准教授

卒業論文テーマ

研究テーマ 地震波探査データの解析・アルゴリズム開発
研究室の紹介

石油・天然ガス探査に主力として使用される地震探査技術に関する研究を行っています。観測された波形データから多様な情報を引き出すことにより地下の物理的な状態を推測するとともに、室内実験や物理モデルに基づいて、推測の妥当性を科学的に検証するというオーソドックなスタイルをとっています。今まで誰も把握することができなかった情報を抽出するためには、信頼性のある情報を得るためのinnovativeな波形解析技術開発が重要な位置を占めています。

標準受入人数 2名
研究室ウェブサイト http://usegate.t.u-tokyo.ac.jp/frcer/member/matsushima.html
実施場所 工学部3号館445室あるいは454室
備考

5月末まで戦略的サバティカルのため説明会に参加できませんので、質問がありましたら「jun-matsushima@frcer.t.u-tokyo.ac.jp」までメールをお送りください。

卒業論文テーマ

(1) 3次元海上地震探査を用いたメタンバブルの3次元的抽出と可視化

(2) 地震波インターフェロメトリによる地下情報抽出の高度化

卒業論文の狙い

(1) 3次元海上地震探査を用いたメタンバブルの3次元的抽出と可視化

海中のメタンバブル(海底からのメタン漏洩)は通常音響調査(高周波数)でイメージングされるのですが、低周波数の波でも発見できました、という発見型の研究です。過去の卒論で2次元版を実施したのですが、国際的な学術コミュニティで興味を持たれたようでしたので、これの3次元版を実施します。ちなみに、メタンバブルは資源探査のみならず気候変動にとって重要です。

(2) 地震波インターフェロメトリによる地下情報抽出の高度化

近年、地震波探査データ解析技術において注目されている地震波インタフェロメトリ法を題材にすることにより実践的な数理能力を養うとともに、地球資源探査の現場に触れる。現在、アラブ首長国連邦アブダビ石油大学と共同研究を実施していますが、これに貢献できると素晴らしいと思います。

卒業論文の内容/計画

(1) 3次元海上地震探査を用いたメタンバブルの3次元的抽出と可視化

反射法地震波探査データ処理技術の基礎を抑え、メタンハイドレート層の物理特徴量などを修得します。デジタル信号処理、フーリエ変換などの数学的基礎知識に加え、実際に地下構造イメージング処理を行い、そのデータを使用してメタンバブルの3次元的抽出と可視化を行います。手順は以下の通りです。

1. 反射法地震探査の基礎 2. メタンハイドレート資源の基礎 3. 3次元 反射法地震波探査データ処理 4. メタンバブルの3次元的抽出と可視化 5. 考察・まとめ

(2) 地震波インターフェロメトリによる地下情報抽出の高度化

地震波探査技術の基礎を抑え、地震波インタフェロメトリ技術の理論構成をレビューするとともに、この技術を既存のデータ解析スキームに有機的に組み込むことにより、地下情報抽出の高度化を行う。デジタル信号処理、フーリエ変換、グリーン関数などの数学的基礎知識に加え、新規アルゴリズムの開発・評価を行います。手順は以下の通りです。

1. 地震波探査の基礎 2. 数学的準備 3. 地震波インタフェロメトリ 4. 新規アルゴリズムの開発 5. 数値実験ならびに実フィールドデータへの適用 5. 考察・まとめ

備考

プログラミング能力がある程度必要です(必要に迫られて修得するのが一番効果的です)。

ページトップへ