吉田 好邦 教授


研究テーマ 環境に調和した社会システムをつくるには?
研究室の紹介

地球温暖化対策・環境貢献活動の実践や、制度の社会的実装を念頭におき、工学、経済学、行動科学、農学などの多岐にわたる手法を用いた環境貢献技術の評価を行っています。特にエネルギーにかかわる環境問題について対象を絞らず、問題解決型の研究アプローチを行っています。研究室で扱っているテーマは極めて幅広い分野にわたりますが、課題解決への道筋を意識した研究という点で一貫しています。

研究室ウェブサイト http://www.ee.k.u-tokyo.ac.jp/
https://www.facebook.com/y.yoshida.lab
実施場所 工学部4号館312号室(卒論生居室:311号室)
※テーマに応じて必要の場合には柏キャンパスで実施します(交通費支給)。
備考

希望に応じて柏キャンパスにもデスクとPCを用意します。

卒業論文テーマ
  1. 水稲のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の実証と評価
  2. 生体情報を用いた温熱感・快適感の客観的な評価
卒業論文の内容/計画
  1. 水稲のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の実証と評価
    [内容]
    圃場で太陽光発電をしながら農作物を栽培するソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の試みが始まっている。日射の減少による収穫への影響(必ずしもマイナスとは限らない)と発電による収益の増加を考慮することで、経済と環境を両立させる可能性があり、また自立した農業への立て直しが急務である我が国にとって、切り札となりうる可能性を持つ。水田を対象にすると、日本の水田面積の1%に太陽光発電を導入するだけで、日本にこれまで導入されたすべての太陽光発電量に匹敵する潜在量がある。本研究では田無と千葉の水田でソーラーシェアリングの実証を行い、日本の農業再生とエネルギー問題の解決の両立のための重要な知見を得ることを目的とする。
    [計画]
    · 既往研究のレビュー
    · 田無・千葉の水田での稲の生育調査
    · 収穫米の収量・品質調査と統計的分析
  2. 生体情報を用いた温熱感・快適感の客観的な評価
    [内容]
    空調に使用するエネルギーは大きい。人間の温熱感に関する研究は多くの研究の蓄積があり、環境実験室内において気温、湿度等を計測するとともに、温熱快適性について評価(スコア)を申告してもらう形式をとっている。一方で、申告された快適感は主観的な評価が避けられない。本研究では快適性の基準となる新たな客観的な指標として、脳血流と心拍変動の計測を導入する。脳血流は、NIRS(Near-Infrared Spectroscopy; 近赤外分光分析法)、心拍変動はポータブル型心電計により被験者実験を行う。
    [計画]
    · 既往研究のレビュー
    · 実験計画の策定
    · 実験と結果の解析
備考
  1. 水稲のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の実証と評価
    田無(西東京市)の本学の東大農場の圃場を使用し、メイン圃場として実験を行います。栽培期には定期的(月に数回程度)に現地を訪問できることが望ましいです。千葉の農場は民間の農家さんに協力を頂いており、年に数回訪問し、実験機器の設置、生育調査、収穫などを行います。
  2. 生体情報を用いた温熱感・快適感の客観的な評価
    井原研、電気系の松橋研との共同研究プロジェクトとして行います。

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