経済活動とは答えのない問題に対する意志決定の連続であり、活動主体は一定の期限内に何かしらの答えを出し、他者に対して答えに至った意思決定プロセスを論理的に説明しなければならない。このような課題に対して、工学は何が出来るのか?経済活動を要素還元的にとらえ、解析的に問題解決するのが工学アプローチとすれば、異なった目的とインセンティブを持つ多数の主体から形成される経済活動に対する同アプローチの適用には限界がある。しかし、工学とは元来、「人間が欲するものを作り出す」という目的から形成された学問体系であり、「真の答えはないが必ず答えなければならない問題」にどうアプローチすれば良いか、問題解決のために有効なロジックと方法論が存在する。経済工学2においては、経済現象に対し上記で定義した工学アプローチを適用できる人材を育成するために、経済学・経営学、また、社会科学一般に関する講義とグループ学習を通じたオリエンテーションを行う。