システム創成学科B/Fコース「シミュレーション・デザイン/数理社会デザイン」
2005年度 講義シラバス
- 科目名
- 動機付けプロジェクト〜重大事故の分析
- 担当教員
- 古田一雄 教授
- 種目・単位数
- 必修 3単位
- 時期・場所
- 2年冬学期 月曜3〜5限(14:00-17:30)
本郷 工12号館1階 中会議室
- 講義の目的
- 社会的に注目された重大事故の原因分析を通して、人間、組織、社会を含んだシステムとしての技術のあり方や、リスク概念、安全防護原則等を理解するとともに、技術者の倫理についても考察する。
- 内容
- 過去の重大事故や不祥事の事例について、新聞記事、事故調査報告の一部、ドキュメンタリーなどの資料を参考に、ハード・ソフトの欠陥、ヒューマンエラー、組織管理上の問題、社会文化的要因などのあらゆる面から事故の原因と考えられる因子を洗い出し、再発防止のための対策を立案する。
第1回 概要、班分け、事故分析手法についての講義
第2回 情報収集
第3回 分析作業
第4回 分析作業
第5回 成果発表の準備
第6回 成果発表と討論
- 教材
- インターネットのホームページ、新聞記事、書籍などで入手できる情報に基いて行う。
- 成績評価の方法
- 出席と成果発表での出来、討論への参加意欲により行う。
- 受講者へのメッセージ
- 大事故は科学技術や人間社会のさまざまな問題を恐ろしいまで如実に映し出してくれる現象です。事故の直後には、マスコミが単なる憶測も含めて一斉に事故原因について詮索しますが、真実が分る頃にはあまり注目されません。科学技術に携る者は、こうした一過性の通説に惑わされることなく、真実を見つめる眼を養って欲しいものです。
- 備考
- 分析対象となる最近の事例として、たとえば以下のようなものがある。
- JR福知山線脱線転覆事故
- ハリケーン「カトリーナ」被害拡大
- 米国産牛肉輸入再開問題
- 羽田空港航空管制塔停電事故
- 東京三菱銀行10億円横領事件