システム創成学科B/Fコース「シミュレーション・デザイン/数理社会デザイン」
2005年度 講義シラバス
科目名
動機付けプロジェクト〜PCクラスタを設計する
担当教員
常田貴夫 助教授
種目・単位数
必修 3単位
時期・場所
2年冬学期 月曜3〜5限(14:00-17:30)
本郷 工12号館1階 123号講義室
講義の目的
現在、コンピュータを使わない研究はきわめてまれである。にもかかわらず、最新のハードウェアについて包括的に学ぶ機会は少ない。このプロジェクトでは、用途・予算に応じて最新のPC(あるいはワークステーション)クラスタシステムを実際に設計することにより、最新のコンピュータ事情に精通するとともに、必要および関連する情報収集、計画書作成、クラスタシステム設計という目標にもとづくチーム単位でのプロジェクト遂行、最終的な成果報告とレポート作成、といった一連の研究プロセスを体験する。
キーワード
PCクラスタ、高性能コンピュータシステム、ネットワーク構築
内容
第1週 プロジェクトの進めかたに関するガイダンス。チーム分け。情報収集。

第2週 情報収集。チーム内でのディスカッション。役割分担の決定。PCクラスタ設計指針の計画書の作成。

第3〜5週 PC(あるいはワークステーション)クラスタの設計。用途としては、量子化学計算のようにCPUとネットワーク転送速度重視の構成とCG作成のようにメモリとグラフィック処理速度重視の構成の2通りを考える(予定)。予算としては、100万円、1,000万円、1億円の3通りを考える。さらに、運用に必要な空調設備、電力量、床の耐加重などの環境も考えてもらう(予定)。

第6週 最終報告会。チーム単位で作成した最終報告レポートを配布。クラスタ構成ならびに用途・予算に応じた理由づけを報告。
教材
最新のPCクラスタ構成に関して用途や予算も含めて包括的に論じている書籍・雑誌はないので、コンピュータ関連Webサイト(例えば、@ITやCNETなどの情報サイトやメーカーのHP)で適宜調査する。
成績評価の方法
出席、最終レポート、最終報告内容により判断する。
受講者へのメッセージ
このプロジェクトの目的は、システムエンジニアを育成することでは決してなく、これを機会に、将来研究において使用することになるPCクラスタや高性能コンピュータシステムの基本的構成を知り、専門用語に慣れ親しみつつ、研究プロセスを体験することにある。したがって、現在のコンピュータシステムについて知識がなくても全く問題はなく、むしろこれを機会に興味を持ってもらいたい。
備考
無線LAN接続可能なPCを各自用意する。