システム創成学科B/Fコース「シミュレーション・デザイン/数理社会デザイン」
2006年度 講義シラバス
- 科目名
- 動機付けプロジェクト〜チャンス・ウォッチング
- 担当教員
- 大澤幸生 助教授
- 種目・単位数
- 必修 3単位
- 時期・場所
- 2年冬学期 月曜3〜5限(14:00-17:30)
本郷 工12号館1階 123号講義室
- 講義の目的
- 「チャンス発見」のツール・技法演習を行う。チャンスとは「意思決定を左右する事象・状況・およびそれらについての情報」をさす。キャンパスの内にも外にもチャンスの種は存在するので、その発見をどのようにして行っていくことができるかを、演習を通して考えてゆく。
- キーワード
- チャンス発見、シナリオマップ
- 内容
-
「迷い行動」「ふとした行動」の裏にあるチャンスを、データからのシナリオマップ(ネットワーク可視化ツールKeyGraphとその発展形)可視化とメタ認知、RFIDやデジカメなどデータ収集デバイスを用いて掘り起こすことができるだろうか?
このプロジェクトでは、RFIDタグを用いた商品のピックアップ履歴や、デジタルカメラを用いた町の撮影と徘徊記などの題材から一テーマを選択肢、生データを収集する。データを可視化ツールでマップ化し、チャンス発見の認知プロセスを試行する。以下は予定であり、適宜変更の可能性あり。
第1回 概要、班分け、必要なツールの配布と説明 (TAによる)
第2回 チャンス発見手法とそのビジネス応用についての講義
第3回 キャンパス外活動(1):データ収集
第4回 分析演習
第5回 キャンパス外活動(2)(TAによる)/ 分析を課題とする
第6回 成果発表と討論
- 教材
- ノートPCのある人は初回と第5回に、デジカメ(携帯電話のものでOK)があれば第3回と第4回に持参が望ましい。
- 成績評価の方法
- 出席と成果発表での出来、討論への参加意欲により行う。
- 受講者へのメッセージ
- チャンス発見の方法はビジネスの適用事例が増え、地震予兆発見、医学などの研究支援にも成果を挙げています。そこには、人間の創造能力を高め、現実世界のシナリオを捉え、そして現実の成果を生んだ「結果」があります。
ネットワーク型のデータ可視化ツールKeyGraphは1997年に本プロジェクト教員らにより開発され、2000年頃から70社あまりの企業などでチャンス発見ツールとして用いられてきました。企業では顧客データ、会話データなどを解析し二次元画面に可視化することにより、新商品や経営戦略を打ち出して成功に導いています。
本講にはごく限られた時間しかありませんのでこれらと同じレベルに到達することはできませんが、根拠のあるひらめきに基づいた意思決定を実現するための情報技術の入門プロジェクトです。
- 備考
- 講義日程は予備日などを用いて変更可能性あり。上記Webページに随時掲載予定だが、原則として初回に講義日程を発表。どうしても必要な質問があれば ohsawa@q.t.u-tokyo.ac.jpで連絡受付