システム創成学科B/Fコース「シミュレーション・デザイン/数理社会デザイン」
2006年度 講義シラバス
科目名
基礎プロジェクト〜新聞の科学報道に惑わされるな
担当教員
長崎晋也 教授
種目・単位数
必修 3単位
時期・場所
3年夏学期 水曜3〜4限(13:00-16:15)
本郷 工12号館2階 126号講義室
講義の目的
数年前、マスコミを賑わした内分泌攪乱物質問題やマイナスイオン効能はどうなったのか。新聞による科学報道はどこまで真実なのか。工学を勉強する者として、新聞報道など第三者の言葉をそのまま信じるのではなく、自分の目なり手で確認をしなければならないことも多いのではないか。新聞報道などにより一般には信じられていることを、単に受け売りするのではなく、自分で確かめるということのきっかけとしたい。
キーワード
科学、新聞報道、真実、限界
内容
  1. 科学に関する新聞報道の中で、そもそものデータが間違っているものを正しいとして報道している例や、新聞記者の勘違いあるいは意図に基づいて報道している例などを紹介。
  2. 教員側でもいくつか例を提示するが、学生にどのような記事を対象とさせるかを調べさせ、それをどのような視点で検討していくのかを報告させる。2名で1つの班とする。
  3. 各班ごとに調査をする。教員は直接的なアドバイスではなく、考え方などでサポートする。
  4. 各班ごとに調査をする。(つづき)
  5. 各班ごとに、PPTによる報告のための準備をする。
  6. 各班ごとに、15分程度の報告を行い、他の学生や教員などからの質問に答える。
成績評価の方法
出席と、発表、最終レポートを総合して評価する。
受講者へのメッセージ
皆さんは、いずれ何らかの専門家となります。専門家とは、自分の発言や行動に責任を持つ人のことだと思います。そのとき、新聞報道に限らず第三者からの情報を使うこともあるでしょう。しかし、そのときには第三者の情報の中身については、自分なりの責任を持たなければなりません。もちろん、自分は第三者にはなれませんので、そこには限界があり、自分なりの判断を加えることになります。もちろん、判断をするためには、その分野の豊富な知識をもち、自分なりに体系化をしていることが前提ではありますが、判断をするという習慣を身に付けるきっかけとなればと思います。
備考