システム創成学科Bコース「シミュレーション・数理社会デザイン」
2007年度 講義シラバス
科目名
シミュレーションで分かる脳と生体
担当教員
出町和之 准教授、石川顕一 准教授、渡邊正峰 准教授、高橋浩之 教授
種目・単位数
駒場総合科目 物質・生命一般
時期・場所
1/2年夏学期 月曜2限(10:40-12:10)
駒場 5号館 512教室
講義の目的
脳や生命の神秘を真に理解するにはどうすればいいのでしょうか? まず、脳の各部位の働きや個々の細胞・生体分子の機能を詳細に調べる技術が必要です。さらに、それらの個々のパーツの複雑なネットワークがシステムとしてどのように振る舞うのかを解明し、リアルな生命現象の理解を進めるキーテクノロジーとなるのがコンピューターシミュレーションです。本講義では、脳科学や生命科学の分野において、計測技術・分析技術にも触れ、それに最新の数理モデルやシミュレーションが組み合わさることによってはじめて明らかになる脳・生体のダイナミクスについて分かりやすく紹介します。「脳計測」「バイオイメージング」「脳の数理モデル」「細胞内情報処理」等の最先端の話題をとりあげて、基礎的な部分からていねいに解説します。
内容
01. (4月16日)核磁気共鳴の原理出町
02. (4月23日)MRIにおける信号処理出町
03. (5月7日)MRIによる画像構成出町
04. (5月14日)生物の形づくりの神秘細胞性粘菌を例に石川
05. (5月21日)ゆらぎの中の生体ナノ分子機械石川
06. (5月28日)雑音(ノイズ)を利用する生体の神秘石川
07. (6月4日)細胞膜タンパク質の自己組織化と構造ゆらぎ石川
08. (6月11日)脳の情報処理について渡邊
09. (6月18日)脳の視覚系のシミュレーション渡邊
10. (6月25日)脳の視覚系のバグ「錯視」をシミュレーションで再現渡邊
11. (7月2日)脳の他者理解のしくみ“simulation theory”渡邊
12. (7月9日)生体センシング高橋
13. (7月17日※火曜)PETと脳機能イメージング高橋
備考
問い合わせ先:ishiken@q.t.u-tokyo.ac.jp