末岡 英利 特任教授 テーマ一覧

グローバル生産ネットワークの物流をつかさどる海事は社会システムの中で非常に重要な役割をなすとともにより利便性が追求されている。一方、海上輸送における地球温暖化ガスの排出量の削減も解決すべき重要なテーマとなっている。こうした社会の問題をとりあげ、将来に向けての海事システム・技術イノベーションを考える。


流体力学・構造力学等基礎学理で学んだことをさらにこうした応用分野に適用してみる、社会や自然の現象を数理モデル化してみる、さらには自分のアイデアや創造を設計し機能を実験やシミュレーションで検証してみたいと思う諸君、ぜひどうぞ。


下記3つのテーマをあげてみました。

領域プロジェクト(最大受入可能人数:3名)

領域プロジェクト名称 ゼロエミッション船実現のための試行的探索
最大受入人数 3名
プロジェクトの狙い 現在、船舶は重油を燃料とした低速ディーゼル機関を動力源としているためCO2を主とした地球温暖化ガスを排出している。
地球温暖化ガスの排出をゼロにする船舶、どんな姿が描けるであろうか。必要な技術は? 海事システムは? 将来の姿についてアイデアを出し合い、その可能性についてスタディーする。
プロジェクトの内容 実現可能な方法につき調査・俯瞰する。
その中で、自然エネルギーを直接推進力として利用する方法について検討する(燃料電池等船上で発電あるいは蓄電した電力による電気推進があるがここでは取り扱わない)。
風力・波力を推進力として利用する場合の装置の企画・設計と機能推定を行う。
プロジェクト開催場所 工学部仮設プレハブA棟1階末岡研究室(109)
プロジェクト計画
  • 週1~2程度のミーティングをベースとして研究を進める。
  • 学生が企画を練り提言していくことを目指す。
  • 調査・アイデア・企画/設計・機能推定の手順で行なう。
  • 社会人(企業研究者、等)とのディスカッションの場をもつ。
ホームページ http://www.sss.sys.t.u-tokyo.ac.jp/
領域プロジェクト名称 北極航路可航商船の開発に関する先行的研究
最大受入人数 3名
プロジェクトの狙い 近年、北極海の海氷面積が減少し北極航路の開通が期待されている。欧州-アジア航路では北極航路の利用により航路距離が6割に短縮される。利便性のみならずGHG排出削減効果も大きい。とは言え、航路上には氷盤、氷塊等航海を阻む多くの自然要因がある。海氷状況を予測し安全な航海をするにはどうすべきか?その可能性を探る。
プロジェクトの内容
  • 北極航路上の氷況・氷況予測技術等につき現状をレビューする。
  • 北極航路開通による利便性・GHG削減効果等につき試算評価する。
  • 北極航路開通実現化のための課題抽出及び解決策について考える。
  • 北極航路を安全に航行しうる可航商船の企画・設計と機能推定を行う。
(問題の範囲が広いので、船体と氷塊の衝突現象に着目し衝突回避方法・衝突した場合の構造強度確保等の問題に絞ることもありうる)
プロジェクト開催場所 工学部仮設プレハブA棟1階末岡研究室(109)
プロジェクト計画
  • 週1~2程度のミーティングをベースとして研究を進める。
  • 学生が企画を練り提言していくことを目指す。
  • 調査・アイデア・企画/設計・機能推定の手順で行なう。
  • 社会人とのディスカッションの場をもつ。
ホームページ http://www.sss.sys.t.u-tokyo.ac.jp/
領域プロジェクト名称 東アジア物流最適化のための新しい海上輸送システムの提言
最大受入人数 3名
プロジェクトの狙い 日中韓を主に東アジアの域内物流はますます活発化し、より効率的な物流が求められる。物流のジャストインタイム化、オンデマンド化が求められる。実現のために、どのような新しい海上輸送システムが考えられるだろうか。物流最適化のためのネットワーク及びそれに適した次世代コンテナ船等新しい海上輸送システムを検討し提言する。
プロジェクトの内容
  • ドアtoドアの物流を対象とし陸・港・海を含めた一貫物流を対象に効率化を阻む要因を探る。
  • 最適化のための方法を検討しアイデアを出す。
  • ケーススタディー実施(貨物量・ルート・最適化目標を設定し配船・船の仕様・港湾荷役・内陸部輸送モード・情報支援等概略検討)。
  • 提言としてまとめる。
プロジェクト開催場所 工学部仮設プレハブA棟1階末岡研究室(109)
プロジェクト計画
  • 週1~2程度のミーティングをベースとして研究を進める。
  • 学生が企画を練り提言していくことを目指す。
  • 調査・アイデア・企画/設計・機能推定の手順で行なう。
  • 社会人とのディスカッションの場をもつ。
ホームページ http://www.sss.sys.t.u-tokyo.ac.jp/

卒業論文(最大受入可能人数:4名)

卒業論文テーマ 自然エネルギーを推力とするゼロエミッション船の研究
最大受入人数 2名
卒業論文の狙い
  • 領域の研究(ゼロエミッション船実現のための試行的探索)を進めた狙いとする。
  • 研究対象を風の利用、あるいは波の利用という項目に絞り深く探索する。
卒業論文の内容
  • 領域の研究を拡張・発展させた内容となる。
  • 模型実験等による試行・理論構築も視野に入れる。
卒業論文開催場所 工学部仮設プレハブA棟1階末岡研究室(109)
卒業論文計画 10月:学術情報調査、研究企画立案
11月:模型実験計画、理論検証
12月:模型実験、データ解析、理論構築
1月:全体レビュー、卒業論文執筆
2月中旬:発表準備、発表
ホームページ http://www.sss.sys.t.u-tokyo.ac.jp/
卒業論文テーマ 船体と氷塊の衝突時における相互干渉モデルの研究
最大受入人数 1名
卒業論文の狙い
  • 領域の研究(北極航路可航商船の開発に関する先行的研究)を進めた狙いとする。
  • 研究対象を船体と氷塊の衝突現象の問題に絞り研究する。
卒業論文の内容
  • 領域の研究を拡張・発展させた内容となる。
  • 既存実船実験調査等を参考に船体と氷塊の衝突時の物理モデル化、シミュレーション手法開発を行う。実船データと比較し物理モデル化、シミュレーション手法の検証・改良を行う。
卒業論文開催場所 工学部仮設プレハブA棟1階末岡研究室(109)
卒業論文計画 10月:学術情報調査、研究企画立案
11月:物理モデル化(仮説)、シミュレーションコード実施計画
12月:シミュレーション、結果の考察、モデル・手法検証
1月:全体レビュー、卒業論文執筆
2月中旬:発表準備、発表
ホームページ http://www.sss.sys.t.u-tokyo.ac.jp/
卒業論文テーマ 東アジア海上物流フィーダーネットワーク最適化に関する研究
最大受入人数 1名
卒業論文の狙い
  • 領域の研究(東アジア物流最適化のための新しい海上輸送システムの提言)を進めた狙いとする。
  • 研究対象を従来のハブ&スポーク型海上輸送からフィーダーネットワーク型海上輸送に変えることを前提にその最適化を試みる。
卒業論文の内容
  • ドアtoドア、複数の仕向け地/仕出し地を対象に輸送コンテナ量、輸送時間を条件として最適航路、最適船隊(大きさ、隻数の組み合わせ)、
  • 最適スケジュールを求めるモデル化、最適化手法構築を行う。
  • シミュレーションによりケーススタディーを行い効果の検証をする。
卒業論文開催場所 工学部仮設プレハブA棟1階末岡研究室(109)
卒業論文計画 10月:学術情報調査、研究企画立案
11月:物流モデル化、最適化手法検討・提案
12月:シミュレーションによる検証
1月:全体レビュー、卒業論文執筆
2月中旬:発表準備、発表
ホームページ http://www.sss.sys.t.u-tokyo.ac.jp/

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