PRINCIPLE

「理系」と「文系」という古い分類を打ち破った教育を

コースの理念

PSIコースは人間社会に関心を持ちながら,
【Holistic Perspective】俯瞰的視座から社会課題を認識し,
Science-based design】科学的根拠に基づいた問題解決を創案し,
【Accountable Implementation】責任を持って社会実装する
ための教育/研究/実践の場です。

Holistic perspective:
複雑化・多様化した現代の人間社会において,そのダイナミックな変動のなかで解くべき課題を見出していくためには,広範かつ緻密な知識に加え,日常の枠組みから自在に飛び出した俯瞰的な視座からの大胆な想像力と常識や偏見にとらわれないのびやかな知性が求められます。そして対象とする社会システムの構成要素とメカニズムを理解し,問題の本質を多面的かつ深層的な分析によって明らかにし,課題を明確化しなければなりません。Holistic perspectiveとは社会課題を認識するための力を表します。

Science-based design:
社会システムの構成要素間の関係や周辺環境との相互作用を自然科学・社会科学分野で鍛えられた正統な科学的手法に基づいて記述することができれば,そこにある問題の発現や発展の様式・形態を再現できます。そして対象とする問題を解決するには,創造的に技術や方策を発想し,それが社会のなかで有効に作用するのか,様々な視点で厳密に確認しなければなりません。Science-based designとは科学的根拠に基づいて問題解決を創案する力を表します。

Accountable implementation:
創案した新しい仕組みや方策を社会に実装するには,関係者を巻き込みながらプロジェクト立案・推進をリードすることが必要です。そのためには,経済性の追求のみならず,社会的,倫理的,環境的側面なども考慮しつつ,背後にある科学技術の役割と限界を認識しながら,プロジェクトの価値を説明することが求められます。Accountable implementationとは責任を持って社会実装する力を表します。

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本コースの教育が目指す人材

多くの工学教育は専門技術に特化した教育のみで,硬直した産業別の縦割り教育をしています。しかし,高度に知能化・情報化した21世紀社会は,産業創出,政策立案ができるような人材がリードする社会です。理系でもあり文系でもある技術系の経営/政策エリート(エグゼクティブ・エンジニア)が本コースの教育によって養成したい理想の人材像です。

エグゼクティブ・エンジニアとは,従来の工学体系が大切にしてきたモノ作りの重要性を認識し,その可能性と発展性を広い視野から探求することができる新しいタイプのエンジニアです。彼/彼女らは,情報技術をはじめとする先進のアプローチを駆使することによって,新しいプロダクト/サービスや産業を創出したり,環境,行政,福祉,金融などの国際社会における複雑な問題を解決できる社会システムを創成し,活躍することができる人材です。

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コースの教育内容について

カリキュラムは,力学,設計・生産学,情報技術といった工学の基礎科目を体系的,効率的に学習できるように工夫されています。さらに技術マネジメント,企業経営,ライフサイクル工学,産業情報システムなどの講義と小人数のプロジェクト演習も用意しています。また、学生と教官のコミュニケーションを円滑に行うための「ビッグブラザー制」(学生生活のページ参照 )も設けています。

このために本コースでは,学外での大型プロジェクトを主導したり,民間企業経営を経験したりした方など,多様な経歴を有した教官を集め,カリキュラム内容の充実に力を注いでいます。

知能社会システムコース各分野の相関図

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